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色名図鑑 › 色名図鑑の代表色の決め方

色名図鑑の代表色の決め方

色名図鑑が、色名ごとの代表色をどのように決めているかを説明します。

「鴇色」「若草色」「藍色」のような伝統色には、いつでもどこでも同じ一つの色が存在するとは限りません。時代や資料、染料、素材などによって、色にはある程度の幅があります。

印刷の便利帳では、色名の由来や歴史資料、規格や色彩資料などを確認したうえで、現在の画面上で比較しやすい色を「代表色」として掲載しています。このページでは、その代表色をどのように決めているのかを説明します。

資料比較代表色sRGB印刷シミュレーション

色名=ひとつの絶対値ではない

同じ色名でも、資料によって示される色には多少の違いがあります。染料や素材、時代による呼び方の変化、資料が作られた目的などがそれぞれ違うためです。

違いがあるからこそ、1つの資料だけで決めずに、複数の資料を比べます。どの資料にも共通する色の傾向を見つけ、その傾向に沿った色を代表色にしています。

代表色を決めるときに見るもの

  • 規格や公的な色彩資料
  • 色彩辞典・専門資料
  • 歴史的な染色見本や色見本帳
  • 博物館・図書館などが公開している資料
  • 色名の由来となった植物・鳥・物などの資料

すべての色に、これらの資料がそろっているわけではありません。色ごとに、確認できる資料を組み合わせて判断しています。

古い色見本は、そのままスポイトしない

古い染め見本は、その時代にその色名がどのような色として扱われていたかを知る重要な資料です。

一方で、現存する資料は退色や紙の変色、撮影・スキャン環境などの影響を受けています。そのため、印刷の便利帳では画像から単純に色をスポイトして代表色にすることはしていません。色名の使われ方や色の傾向を確認するための資料として利用します。

代表色を決める流れ

  1. 1
    色名の由来を確認するその色名が、どんな植物・鳥・物・染め方から生まれたのかを調べます。
  2. 2
    規格・色彩資料を確認する規格や色彩辞典などで、その色名がどのような色として扱われているかを確かめます。
  3. 3
    歴史資料や実物資料と比較する染め見本帳や、由来となった植物・鳥などの資料と見比べます。
  4. 4
    複数資料の色の傾向を確認する資料ごとの違いをふまえ、赤みか黄みか、明るいか暗いかといった色の傾向をつかみます。
  5. 5
    画面表示用の代表色を決める傾向をもとに、画面で比較しやすい1色をsRGBで決めます。
  6. 6
    その代表色から印刷時の変化をシミュレーションする代表色を印刷条件ごとに変換し、紙に刷ったときの色を計算します。

画面の代表色

色名図鑑の最初の基準になるのが、画面の代表色です。画面表示の基準はsRGBとし、このsRGBの色を画面上での「代表色」として表示します。各色ページのHEXやRGBも、この代表色に対応する値です。

印刷用の色は別に作っている

画面の代表色とCMYKの数値を、別々に決めているわけではありません。画面の代表色を基準に、指定した印刷条件のICCプロファイルで変換し、印刷したときの色をシミュレーションしています。

画面の代表色sRGB#E9A98E
コート紙想定PSO Coated v3(FOGRA51)C6 M39 Y40 K1
非塗工紙想定PSO Uncoated v3(FOGRA52)C5 M34 Y36 K0

コート紙想定はPSO Coated v3(FOGRA51)、非塗工紙想定はPSO Uncoated v3(FOGRA52)という、オフセット印刷の標準的な条件で計算しています。

例:鴇色の場合

歴史的な色見本から、画面の代表色、2つの印刷条件までを並べました。

江戸時代の染め見本「とき羽色」の画像
歴史的な色見本『手鑑模様節用』「とき羽色」
画面の代表色sRGB#E9A98E
コート紙想定PSO Coated v3(FOGRA51)C6 M39 Y40 K1
非塗工紙想定PSO Uncoated v3(FOGRA52)C5 M34 Y36 K0

鴇色のページを見る →

なぜ紙によって色が違うのか

印刷物の色は、インキだけで決まるわけではありません。紙そのものの白さや色み、表面のなめらかさによって、同じインキでも見え方が変わります。コート紙と非塗工紙で色が違って見えるのはそのためです。詳しくは、各色ページの「紙による違い」で比べています。

数字より色の関係を見る

色名図鑑のHEXやCMYK値は、色を比較したり、デザインや印刷を考えるための基準として掲載しています。

特に伝統色では、数値だけを見るよりも、由来、歴史資料、近い色との違い、画面と印刷での変化を合わせて見ることで、その色の特徴が分かりやすくなります。

計算・シミュレーションの条件

画面の代表色sRGB(IEC 61966-2-1)
コート紙想定PSO Coated v3(FOGRA51)
非塗工紙想定PSO Uncoated v3(FOGRA52)
変換の方法ICCプロファイルによる変換(相対的な色域維持・黒点補正あり)。CMYKは整数%
色の差CIEDE2000(ΔE00)
転びやすさ印刷の便利帳独自の目安。各版の網点を±4%動かしたときの色差(ΔE00)の最大値で、3.5以上を「転びやすい」、2.2未満を「転びにくい」としています。一般的な規格の数値ではありません
墨への置き換え(GCR)C・M・Yのうち最も少ない版を減らし、残りの版と墨で元の色に最も近い配合を探す簡易シミュレーション。実際のICCプロファイルの墨版の作り方(ブラック生成の条件)そのものではありません

コート紙想定・非塗工紙想定の条件は、どちらもヨーロッパのオフセット印刷の標準的な条件で、日本国内の印刷標準(Japan Color)そのものではありません。本番の色は色校正で確かめてください。

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