秘色とは

秘色(ひそく)は、色名としては「秘色色」を略した言い方で、瑠璃色を指します。紫みを帯びた、深く濃い青です。もとは中国の越州窯で焼かれた青磁の呼び名で、青磁のような淡い青緑を秘色と呼ぶ用法もあります。
秘色の由来
もとは中国の越州窯で晩唐から五代にかけて焼かれた上質の青磁を指す語。一般の人が使うことを禁じられたため、この名で呼ばれたとされる。この青磁は日本にも伝わり、平安時代の文献にも「ひそく」の名が見える。色名としての秘色は「秘色色」を略した言い方で、辞典では瑠璃色をいう染め色の名とされ、襲の色目の名でもある。一方で、青磁の肌のような淡い青緑を秘色と呼ぶこともあり、その色は青磁色のページで紹介している。
このページの代表色について
秘色には資料によって色の幅があります。本ページでは複数の色名資料を照らし合わせ、比較や印刷シミュレーションに使用する代表色を設定しています。
秘色は画面と印刷でどう違う?
コート紙想定では、少し明るくなる、少し鮮やかさが下がる。上質紙などの非塗工紙想定では、はっきり明るくなる、はっきり鮮やかさが下がる、少し青みに寄る。
ⓘ ΔE00とは
2つの色の違いを表す国際的な色差の数値です。1未満は見分けにくいほど、1〜2はわずか、2〜3.5は少し、3.5〜5ははっきり、5以上は大きな差の目安です。
秘色は紙によってどう変わる?
同じ秘色でも、刷る紙によって仕上がりが変わります。紙そのものの白さの違いも含めて、コート紙想定と非塗工紙想定で刷った色を並べました。
コート紙想定から非塗工紙想定にすると、はっきり明るくなる、はっきり鮮やかさが下がる、わずかに青みに寄る。コート紙用のCMYKのまま非塗工紙に刷ると、はっきり明るくなる、はっきり鮮やかさが下がる。紙に合わせたCMYKにするほうが、ねらいの色に近づきます。
秘色を印刷するときの注意
使う版(インキの色数) 2版C91M70YK
| 使う版 | 2版(シアン・マゼンタ)コート紙想定のCMYK |
|---|---|
| 総インキ量 | 161%4色の網点%の合計(非塗工紙想定は173%) |
| 転びやすさ色のブレやすさ | ふつうΔE00 2.5ⓘ 転びやすさとは印刷の便利帳独自の目安です。各版の網点が±4%変動したときの色差(ΔE00)から求めています。一般的な規格の数値ではありません。計算・シミュレーション条件 |
| 入稿のときの注意 |
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秘色の詳しい印刷シミュレーション
版ごとの変化
秘色は、それぞれの版の網点を重ねて刷ることで出す色です。丸の下の数値は、その版の網点が±4%ぶれたときの色の変化(ΔE00)です。
墨への置き換え(GCR)
秘色はイエローを使わない配合のため、C・M・Yが重なってできる灰色の成分がなく、墨に置き換えられる部分がありません(コート紙想定のCMYK C91 M70)。墨に置き換えたときの変化を見るための簡易シミュレーションで、実際のICCプロファイルの墨版の作り方そのものではありません。GCRとは →
網点の拡大図
AMスクリーンは、規則的に並んだ網点の大きさを変え、版ごとに角度をずらして重ねることで濃淡を表現します。
FMスクリーンは、ごく小さな点を不規則に散らし、点の数で濃淡を表現します。
図は拡大したイメージです。AMスクリーニングとは → FMスクリーニングとは →
秘色に近い色
丸の左半分が秘色、右半分がその色です。秘色と比べた違いを、色の差(ΔE00)が小さい順に並べています。
鮮やかさは近い
色みは近いΔE00 0.5
鮮やかさが低い
青みが強いΔE00 2.2
鮮やかさが高い
紫みが強いΔE00 2.5
鮮やかさは近い
紫みが強いΔE00 2.7
秘色のカラーコード
HEXとCMYK(コート紙想定)はページ冒頭に載せています。RGB・Lab・LChなど、色校正や測色のやりとりに使う数値はここにまとめています。
RGB・Lab・LChなどの数値を見る
| HEX | #2350A2代表色(sRGB) |
|---|---|
| RGB | R 35 G 80 B 162 |
| CMYKコート紙想定 | C91 M70 Y0 K0PSO Coated v3(FOGRA51)で計算 |
| CMYK非塗工紙想定 | C100 M73 Y0 K0上質紙などの非塗工紙を想定。PSO Uncoated v3(FOGRA52)で計算 |
| LabD50 | L 34.6 a 8.5 b -49.8 |
| LChD50 | L 34.6 C 50.6 h 279.7°明るさ・鮮やかさ・色相で表したもの |
| 系統 | 青系 |
| 分類 | 中国・伝統色・物品 |
CMYKは印刷条件ごとに変わる目安の値です。入稿先の印刷会社が指定する条件がある場合は、そちらに合わせてください。
色を確かめる色見本帳と本
画面で見える色と、紙に刷った色は同じではありません。印刷物の色を決めるときは、色見本帳で実物を見て確かめると確実です。
出典・参考資料
- 色名資料コトバンク「秘色」「秘色色」関連項目(デジタル大辞泉、精選版 日本国語大辞典、ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典、世界大百科事典(旧版))、ウィキペディア日本語版「青磁色」「日本の色の一覧」
- ICC・印刷条件PSO Coated v3(FOGRA51)、PSO Uncoated v3(FOGRA52)(European Color Initiative)
