黒橡とは

黒橡(くろつるばみ)は、どんぐりの煮汁で黒みに染め上げた色を表す名前です。黒に近い、ごく暗い灰色です。
黒橡の由来
「橡(つるばみ)」はクヌギやその実であるどんぐりの古い呼び名で、その煮汁で染めた色を橡色という。鉄で媒染すると黒みが強くなり、その黒に近い橡染めが黒橡である。喪服の色として用いられ、平安時代の物語にも名が出てくる。
このページの代表色について
黒橡には資料によって色の幅があります。本ページでは複数の色名資料を照らし合わせ、比較や印刷シミュレーションに使用する代表色を設定しています。
黒橡は画面と印刷でどう違う?
コート紙想定では、少し明るくなる。上質紙などの非塗工紙想定では、はっきり明るくなる、わずかに鮮やかさが下がる。
ⓘ ΔE00とは
2つの色の違いを表す国際的な色差の数値です。1未満は見分けにくいほど、1〜2はわずか、2〜3.5は少し、3.5〜5ははっきり、5以上は大きな差の目安です。
黒橡は紙によってどう変わる?
同じ黒橡でも、刷る紙によって仕上がりが変わります。紙そのものの白さの違いも含めて、コート紙想定と非塗工紙想定で刷った色を並べました。
コート紙想定から非塗工紙想定にすると、はっきり明るくなる、少し紫みに寄る。コート紙用のCMYKのまま非塗工紙に刷ると、はっきり明るくなる、わずかに紫みに寄る。紙に合わせたCMYKにしても、紙の違いによる変化は残ります。
黒橡を印刷するときの注意
使う版(インキの色数) 4版C54M55Y47K64
| 使う版 | 4版(シアン・マゼンタ・イエロー・墨)コート紙想定のCMYK |
|---|---|
| 総インキ量 | 220%4色の網点%の合計(非塗工紙想定は220%) |
| 転びやすさ色のブレやすさ | ふつうΔE00 2.4ⓘ 転びやすさとは印刷の便利帳独自の目安です。各版の網点が±4%変動したときの色差(ΔE00)から求めています。一般的な規格の数値ではありません。計算・シミュレーション条件 |
| 入稿のときの注意 |
|
黒橡の詳しい印刷シミュレーション
版ごとの変化
黒橡は、それぞれの版の網点を重ねて刷ることで出す色です。丸の下の数値は、その版の網点が±4%ぶれたときの色の変化(ΔE00)です。
墨への置き換え(GCR)
墨に置き換えたときの変化を見るための簡易シミュレーションで、実際のICCプロファイルの墨版の作り方そのものではありません。GCRとは →
網点の拡大図
AMスクリーンは、規則的に並んだ網点の大きさを変え、版ごとに角度をずらして重ねることで濃淡を表現します。
FMスクリーンは、ごく小さな点を不規則に散らし、点の数で濃淡を表現します。
図は拡大したイメージです。AMスクリーニングとは → FMスクリーニングとは →
黒橡に近い色
丸の左半分が黒橡、右半分がその色です。黒橡と比べた違いを、色の差(ΔE00)が小さい順に並べています。
鮮やかさがやや低い
色みは近いΔE00 2.7
鮮やかさが高い
黄みが強いΔE00 4.4
鮮やかさが低い
色みは近いΔE00 5.2
鮮やかさは近い
赤みが強いΔE00 5.4
黒橡のカラーコード
HEXとCMYK(コート紙想定)はページ冒頭に載せています。RGB・Lab・LChなど、色校正や測色のやりとりに使う数値はここにまとめています。
RGB・Lab・LChなどの数値を見る
| HEX | #433936代表色(sRGB) |
|---|---|
| RGB | R 67 G 57 B 54 |
| CMYKコート紙想定 | C54 M55 Y47 K64PSO Coated v3(FOGRA51)で計算 |
| CMYK非塗工紙想定 | C57 M58 Y43 K62上質紙などの非塗工紙を想定。PSO Uncoated v3(FOGRA52)で計算 |
| LabD50 | L 25.0 a 4.1 b 3.6 |
| LChD50 | L 25.0 C 5.4 h 41.1°明るさ・鮮やかさ・色相で表したもの |
| 系統 | 無彩色 |
| 分類 | 日本・伝統色・植物・染料・顔料 |
CMYKは印刷条件ごとに変わる目安の値です。入稿先の印刷会社が指定する条件がある場合は、そちらに合わせてください。
色を確かめる色見本帳と本
画面で見える色と、紙に刷った色は同じではありません。印刷物の色を決めるときは、色見本帳で実物を見て確かめると確実です。
出典・参考資料
- 色名資料コトバンク「黒橡」「橡」関連項目(デジタル大辞泉、精選版 日本国語大辞典、色名がわかる辞典)
- ICC・印刷条件PSO Coated v3(FOGRA51)、PSO Uncoated v3(FOGRA52)(European Color Initiative)
