印刷物の表面に熱硬化性樹脂を塗布したのち、加熱した鏡面仕上げのステンレス板やローラーを圧着させ、冷却してから剥がし取ることで、鏡のような強い光沢と平滑な仕上がりを与える表面加工のこと。
もう少し詳しく
プレスコートは、印刷面にビニール引き(樹脂コーティング)を施した上に、さらに一段上の鏡面光沢を加えるための加工として位置づけられている。手順としては、印刷面にアクリル樹脂などの熱硬化性樹脂を塗布して乾燥させたのち、高温に熱した鏡面のステンレス板やローラーを圧力をかけて密着させ、冷却してから剥がし取る。この過程で金属板の鏡面が樹脂面に転写されるため、平滑で強い光沢のある仕上がりになる。加工方式には平プレス法、キャレンダー法、エンドレスプレス法の3種類があるとされ、現在は連続処理が可能なエンドレスプレス法が主流になっている。全面に加工する「ベタプレス」のほか、部分的に加工する「スポットプレス」も可能である。
同じく光沢を出す表面加工であるPP(ポリプロピレン)ラミネートと比較されることが多く、光沢の強さはほぼ同等とされる一方、耐久性やフィルムとしての強度ではPPラミネートに一歩譲るとされる。ただし、長期保存を前提としない雑誌や、ジャケット(カバー)の付かない書籍の表紙などでは、コストと環境負荷の両面から、PPラミネートに代わってプレスコートが選ばれることも多い。加工費はOPニス(表面に薄くニスを塗る加工)より高価だが、PPラミネートよりは抑えられる傾向があり、光沢感と保護性能のバランスを取りたい場合に選ばれる加工といえる。パッケージ分野でもよく用いられ、印刷物の表面を保護しつつ高級感を演出する目的で使われている。
関連語
参考
JFPI 印刷用語集(日本印刷産業連合会)/東京都製本工業組合 製本用語集
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