ゴーストとは、印刷版の絵柄には存在しない濃淡が、実際の印刷物に現れてしまう現象のことである。印刷機のインキ着けローラーにおいて、絵柄ごとのインキの供給量と消費量のバランスが崩れることで発生する。
目次
もう少し詳しく
ゴーストは、印刷方向に平行して隣り合う絵柄の間で、インキの供給量と需要量が対比的な状態になる場合に生じる。用紙が印刷機の中を流れる方向に沿って、面積の大きいベタ部分と、それに隣接する帯状の絵柄などが平行に並んでいると、ベタ部分でインキが大量に消費されるためインキ着けローラー上のインキが不足し、次に回ってきた際に隣接する絵柄へのインキ供給が追いつかなくなる。その結果、本来は一様であるはずの部分に、意図しない濃淡の縞模様が現れる。この現象は、インキ槽に版が浸っている構造の印刷機では起こらず、インキ着けローラーを用いる印刷機全般で起こり得るとされている。
防止のためには、インキ着けローラー上でインキができるだけ均一に配分されるような版面設計や印刷条件を工夫することが必要とされる。大きなベタ面の近くに帯状の図柄を配置するとゴーストが目立ちやすいため、レイアウトの段階から絵柄の配置に注意を払うことも有効とされる。
なお「ゴースト」という語は、カメラのレンズ内で強い光が反射して写り込む光学的な像(レンズフレアに伴う現象)や、テレビ画像が信号の遅延によって多重に映る現象など、印刷以外の分野でも用いられる。本項で扱う印刷業界のゴーストは、これらとは別に、インキの供給バランスの乱れによって生じる印刷物特有の濃淡不良を指す語である。
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関連語
参考
JFPI 印刷用語集(日本印刷産業連合会)/東京都製本工業組合 製本用語集
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