石版や金属板に直接描いたり、転写したりしてつくった版を使い、水と油の反発を利用して刷る版画のこと。
目次
もう少し詳しく
水と油が反発する性質を利用した平版画の一種で、製作の過程は大きく「描画」「製版」「刷り」の3工程に分かれる。版のつくり方には、石版石や金属板の上にクレヨンや脂肪分を含んだ材料で直接描く「直描法」と、あらかじめ描いた絵柄を版に写しとる「転写法」がある。文字や図柄など直接描くのがむずかしいものには転写法が使われる。印刷は版に紙を直接当てて刷る方式が中心だが、平台印刷機によるオフセット刷りも行われる。速度は遅いものの、紙へのインキの転移量が多く、濃度の高い印刷物に仕上がる。クレヨンならではの質感や、強い線ときめ細かい線、筆の効果、インクを飛ばした効果などが出せ、多色刷りも可能である。版を重ねるにつれて、独特のつやが出てくる。現在はアルミ板を使うのが主流で、水と油の反発を利用するこの原理は、オフセット印刷にも応用されている。ドイツのアロイス・ゼネフェルダーが、偶然の発見をきっかけに研究を重ねて考案したといわれ、18世紀末に生まれた技法とされる。当初は大きな石の板に描いていたことから、石版画とも呼ばれる。
広告
関連語
参考
JFPI/東京都製本工業組合 製本用語集/Wikipedia
この記事は役に立ちましたか?
よろしければ、理由を教えてください(任意)
