トムソン

とむそん

抜き型を押し当てて、紙を四角以外の形に打ち抜く加工のこと。その機械や型を指すこともあります。規格や団体の用語集では「打抜き」といいます。

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もう少し詳しく

トムソンは、正式な工程名ではありません。機械の名前から広まった通称です。

断裁機はまっすぐにしか切れません。丸いカードも、箱の展開図も作れません。そこで型を作り、上から押し当てて紙を打ち抜きます。この加工がトムソンです。

型は、合板に鋼の刃を組み込んだものです。形を切る刃と、折る位置に筋を付ける刃を一緒に組めます。抜くのと同時に、折り目まで入れられます。

箱やパッケージ、POP、タグ、うちわ。形そのものが仕事をする印刷物に使います。

「トムソン」が指すもの

同じ言葉が、加工そのものを指したり、その機械を指したり、使う型を指したりします。型は「トムソン型」、型に組み込む刃は「トムソン刃」と呼びます。

どれも通称です。業界団体の用語集は「打抜き」を見出しに立て、トムソンをその同義語として載せています。型のほうは、規格では「抜型」といいます。見積書や仕様書で正確を期すときは、この2語を使います。

費用は型と加工に分かれます

型代と加工代は別のものです。型代は、木型を最初に作る費用。加工代は、その型を機械にセットして実際に抜いていく費用です。 型代はサイズだけで決まるのではなく、刃の総延長・罫線の量・形状の複雑さ・丁付け数(1枚の型にいくつ並べるか)で変わります。同じ再利用できる型なら、2回目以降は型代がかからないこともありますが、木型には寿命や保管期間があります。

ただし項目の分け方も呼び方も会社によって違います。見積書の書き方は一定ではありません。

「ビク」との関係

同じ加工を「ビク」と呼ぶこともあります。ビクトリアという機械の名前に由来するという説がありますが、確かな資料はそろっていません。

トムソンとビクの使い分けが地域によるものか、型の厚みや精度によるものかも、決着していません。呼び分けは定まっていません。 どちらの言い方も通じますが、お客さんに向けては「トムソン抜き」「型抜き」のほうが伝わりやすい言い方です。サイズが大きい・数量が少ない仕事では、ビク抜きが向いていることが多いとされます。

由来・雑学

アメリカのトムソン社が作った打ち抜き機の名前が、そのまま加工の呼び名になりました。 1909年ごろの機械です。

商品名が、その種類全体を指す言葉になった例です。ホッチキスと同じ形をしています。本来はメーカーの名前で、正式にはステープラーと呼びます。

トムソン社の打ち抜き機とステープラーの由来を示すレトロなイメージ
商品名がそのまま加工の呼び名になった「トムソン」

関連語

抜型/打抜き/スジ入れ/紙器/断裁

参考

JIS Z 0104:2013(段ボール用語・「抜型」)/日本印刷産業連合会 印刷用語集

トムソンに関する規格書・用語集などの参考資料イメージ
JISや業界団体の用語集にもとづく解説
公開 2026年9月8日 更新 2026年9月8日 この辞典について
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