背とは、本や冊子の綴じられている側の部分で、小口(前小口)の反対側にあたる箇所を指す。書名や著者名、出版社名などが印刷される「背文字」が入ることも多く、本棚に立てて収納した際に外から見える重要な部分である。
もう少し詳しく
本を構成する各部分には固有の名称があり、背はそのうちの一つである。本文(中身)の綴じ小口をつないだ部分にあたり、複数の情報源が共通して「小口の反対側」「綴じ側」と説明している。背の幅は、使われる用紙の厚さやページ数によって変わるため、表紙やカバーのデザインを行う際には、仕上がりサイズだけでなく背幅も事前に把握しておく必要がある。実務では、実際に使用する予定の用紙で仕上がり通りのサンプルを作り、背幅を確認するための「束見本(つかみほん)」が作られることも多い。
背の形状は製本方法によって異なり、断面が平らに仕上げられたものを「角背(かくぜ)」、丸みをつけて仕上げられたものを「丸背(まるぜ)」と呼んで区別する。仮製本(並製本)の書籍では背を直角に仕上げるのが一般的とされる一方、中綴じやノート製本のように、背に厚みがほとんどつかない綴じ方もある。上製本(本製本)では丸背・角背のいずれの仕上げも見られる。なお、無線綴じ冊子で背にあたる部分を「背表紙」と呼ぶ人も多いが、厳密には中綴じ冊子の綴じ部分には厚みがなく「背表紙」とは呼ばない、という使い分けを説明する情報源もある。
背には書名、シリーズ名、著者名、出版社名やロゴマークといった「背文字」が入れられることが多い。これは、本棚に本を並べて収納した際に、正面からではなく背の部分だけが見える状態でも、どの本かを識別できるようにするための工夫である。
関連語
参考
JFPI 印刷用語集(日本印刷産業連合会)/JIS X 0701:2005 情報及びドキュメンテーション-用語/東京都製本工業組合 製本用語集
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