開いた状態の紙を重ね、中央の折り目を針金で留める製本方法のこと。週刊誌やパンフレットでおなじみの、ページ数の少ない冊子に向く綴じ方です。
もう少し詳しく
紙を開いた状態で重ね、真ん中を針金(ホチキスと同じ仕組み)で留めて、二つ折りにする。これが中綴じです。表紙と本文を一緒に丁合い——ページ順にそろえること——して、表紙まで通して綴じます。
ふつうは針金で留めます。 糸で綴じる中綴じもあり、ノートや絵本に使われます。留める箇所は2箇所が基本で、天地の長いものでは3箇所になることもあります。
構造が単純なので工程が少なく、機械で一貫して仕上げられます。 丁合いから綴じ、折り、断裁までを流れのなかで処理できる綴じ方です。
紙1枚が4ページ分になるので、総ページ数は必ず4の倍数です。18ページの冊子は作れません。16ページか20ページになります。
いちばんの長所は、のど——綴じている側の内側——の奥までしっかり開くこと。見開きで写真や図面を大きく使いたいときに向きます。そのぶん、折りの精度が仕上がりに出ます。
短所は背表紙が作れないことで、本棚に並べたときタイトルが見えません。
ページ数の下限と上限
上限は、原則としてありません。
用語集によって40、48、64、80、96ページと数字がバラバラです。100ページ以上は不可とするものもあります。それぞれが自社の設備の上限を書いているためで、業界で決まった値はありません。 週刊誌のように厚いものも中綴じで作られています。
ただし、厚くなるほど作業は大変になります。理由は形にあります。
紙を重ねて折るので、厚くなると外側が膨らみます。 膨らんだぶん、綴じにくくなり、仕上がりも安定しません。どこまで許容できるかは、導入している機械によって変わります。だから会社ごとに上限が違います。
厚い冊子を中綴じにしたいときは、ページ数と紙の厚さを伝えて、できるかどうかを先に確かめてください。
目安として、一般的な本文用紙なら32〜64ページ程度がひとつの区切りです。紙が薄ければもっと多くても対応できますし、厚紙ならもっと少なくなります。ページ数が増えると、小口側のクリープ(内側のページほど外へせり出すずれ)が大きくなる、背が膨らむ、針がきれいに通らない、本が閉じにくい、といった問題が出てきます。厚みが増してきたら、無線綴じのほうがきれいに仕上がる場合もあります。
下限のほうは、物理的な最小が8ページ(紙2枚)です。1枚だと折るだけで綴じる意味が出ないので、2枚=8ページが最小単位になります。下限で困ることは、まずありません。
ページの幅がそろわない
もう一つ、知っておくと役に立つことがあります。
紙を重ねて折るので、内側のページほど外へせり出します。仕上げ断裁でその分が切り落とされるため、内側と外側ではページの幅が少し違います。
ノンブルや囲み罫を紙の端ぎりぎりに置くと、ページによって位置がずれて見えます。端から余裕をとっておくと安全です。
関連語
無線綴じ/平綴じ/折丁/面付け/ノンブル/クリープ
参考
JFPI 印刷用語集(日本印刷産業連合会)/竹尾 紙の用語集
