本の中身の天(上端)だけを化粧裁ちせず、折り目のまま残す製本様式。
天だけを断裁しないため、開いたページの上端がギザギザの折り目のまま残る。文庫本の中でも創刊の早いシリーズに見られる様式で、フランス装のような凝った造本にするため、あるいは栞紐を取り付けるために採られたとされる。戦後、三方(天・地・小口)を一度に化粧裁ちする設備がなかった時期の事情から生まれた様式ともいわれ、由来には複数の説がある。
断裁の回数を1回減らせるため、かつては製本単価を抑えて作業効率を上げる効果があったが、現在の工程では天だけを残す加工のほうが手間がかかり、三方化粧裁ちより割高になることもある。
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