のどとは、本を見開いたときの中央、綴じ目にあたる側の部分、またはその余白のことで、反対側の開く側は「小口」と呼ばれる。
もう少し詳しく
「のど」という語は、本を広げたときに中央の綴じ目がある方向、中央の綴じ目と版面の間にある余白部分、あるいは本の中身と背が接する部分、といった複数の意味を持つ語として使われている。つまり「のど」という語は、綴じ目そのものの側を指す場合と、綴じ目に沿った余白(マージン)を指す場合の両方で使われており、文脈によって意味合いがやや異なる点に注意が必要である。本を構成する部分の名称としては、上側の余白を「天」、下側を「地」、左右外側を「小口」と呼び、これらと対になる位置づけで「のど」が使われる。
のど部分の余白(のどアキ)をどの程度確保するかは、製本方法によって大きく変わる実務上重要なポイントである。糸綴じやあじろ綴じであれば標準的な余白で問題ないとされる一方、無線綴じでは製本時にのど側を数ミリ削り取る「ミーリング」という工程があるため、その分を見込んで余白を広めに取る必要がある。平綴じ(針金綴じ)の場合も、綴じ具が食い込む部分の余白を確保しなければならない。さらに中綴じの冊子では、外側のページから内側(芯)のページに向かうにつれて断裁後の仕上がり幅が徐々に狭くなるため、内側のページほど版面をのど側に寄せるなどの調整が必要になる。こうした設計を怠ると、のど側に配置した文字や図版が綴じ込みで隠れて読めなくなったり、無線綴じ本のようにページの端まで開ききれない製本方式では文字が見えづらくなったりする問題が生じる。
このように、のどの設計は単なる余白取りではなく、綴じ方式・紙の厚さ・開きやすさ・可読性を総合的に考慮して決める必要があり、デザインやDTPの段階から製本工程を見据えた版面設計が求められる箇所である。
関連語
参考
JFPI 印刷用語集(日本印刷産業連合会)/JIS Z 8125:2004 印刷用語-デジタル印刷/新潟県印刷工業組合 印刷用語集
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