カラー印刷に使う4色、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの略のこと。この4色のインキを刷り重ねて、写真やイラストの色を作ります。
現場ではこう使う
「画面で見ていた色より暗い」「もっと鮮やかな青だった」——お客さんからこう言われることがあります。RGBの鮮やかな青や、スマートフォンで見た写真を印刷したときによく出る話です。
画面は光を足して色を出していますが、印刷物は紙にインキを重ねて、反射した光で色を見せています。仕組みが逆なので、同じ色にはなりません。RGBの鮮やかな青・緑・オレンジは、とくにCMYKでは再現できないことがあります。
もう少し詳しく
C=シアン(水色)。M=マゼンタ(紅)。Y=イエロー(黄)。K=ブラック(黒)。この4色をまとめて「プロセスカラー」と呼びます。CMYKは、規格上もプロセスカラー4色の略称として定められています。藍・紅・黄・墨と呼ぶこともあります。
インキは重ねるほど光を吸収して暗くなります。これを減法混色と言います。画面とは逆の仕組みです。
なぜ3色ではなく4色なのか
黒がきれいに出ないからです。
C・M・Yの3色は色料の三原色です。理論のうえでは、この3つですべての色を作れます。ところが実際にインキを混ぜても、きれいな黒にはなりません。濁った暗い色にしかなりません。
だから黒を別のインキとして加えます。黒を1色で刷れば、インキの量が減り、乾きも速くなります。
刷る順番は、一般にK→C→M→Yです。
なぜ黒だけKと書くのか
説が2つあり、決着していません。
ひとつは blacK の最後の文字をとったという説。もうひとつは Key plate(キープレート)の頭文字だという説です。黒は文字や輪郭を刷る版で、他の色の版をこれに合わせる基準だった、という理由です。
ここは、メーカーの用語集と食い違います。 印刷機メーカーの解説の中には、blacKではなくKey plateの頭文字だと断定しているものもあります。一方で、両方の説に留保をつける解説もあります。資料によって言うことが割れている言葉だと知っておいてください。
「BだとBlue(青)と紛らわしいから」という説明もよく見かけます。分かりやすい話ですが、根拠となる資料は見つかっていません。
画面の色と刷り色はなぜ違うか
仕組みが違うからです。
画面はRGB(光の三原色)で色を出しています。光を足して明るくする方式で、インキを重ねて暗くする印刷とは逆です。RGBのデータをCMYKに変換すると、色相が変わったり、彩度が落ちたりします。
Word・Excel・PowerPointはRGBで色を扱います。だからこの差が出やすいソフトです。
同じCMYKの数値でも、紙やインキが変われば仕上がりの色は変わります。色を決めたい印刷物は、紙に出した色校正で確かめてください。
※画面と実物では色が異なります。
RGBのデータで入稿されたときはどうするか
RGBだからという理由だけで、作り直しをお願いすることはありません。 基本的には印刷会社の側でCMYKへ変換します。
この変換は、画面を見ながら色を決める作業ではありません。元データに設定されているRGBプロファイル(sRGBかAdobe RGBか)を確認し、使用する印刷機・インキ・用紙といった印刷条件に対応したプロファイルを基準に変換します。
写真であれば、単純な変換で問題にならないことが多いです。一方、企業ロゴやブランドカラー、肌色のように色そのものが重要な案件では、単純変換だけで済ませず、特色(DIC・PANTONE)や色見本、紙に刷った校正で基準になる色を決めます。
RGBからCMYKに変換すると色がどう変わるのか、その理由と近づける方法は「RGBとCMYKの違い」で詳しく書いています。色ごとの変わり方は「印刷の色シミュレーター」で確かめられます。
関連語
参考
JIS Z 8123-2:2013(印刷技術用語-第2部:プリプレス用語)/キヤノン 用語集
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