中綴じの冊子で、二つ折りの用紙を重ねていくと、内側の用紙ほど紙の厚みのぶんだけ小口側にはみ出していく現象。
現場ではこう使う
判断はページ数だけでなく、紙厚との掛け算で行う。薄い紙の16ページならほぼ問題にならないが、厚い紙の32〜40ページなら無視できない。感覚としては24〜32ページあたりから意識しはじめ、厚紙ならもっと早く見る。実際には紙厚を測り、折丁の厚みから補正量を計算する。面付けソフトが自動で補正することも多い。呼び方は「クリープ」のほか「送り込み」「追い込み」とも呼ぶ。お客さんには「中綴じは内側のページほど紙が外に押し出されるので、その分だけページ位置を少し内側に調整します」と説明する。
もう少し詳しく
中綴じは、二つ折りにした用紙(折丁)を重ねてホチキス状の針で綴じる製本方式。重ねた折丁を断裁すると、外側の折丁より内側の折丁のほうが、紙の厚みぶんだけ小口側に飛び出す。これがクリープで、断裁すると内側のページほど幅が少しずつ狭くなる。放っておくと、ノド側の余白が均等でなくなったり、ページ内の文字や写真が小口側に寄って見えたりする。補正は、内側のページほど版面をノド側にわずかにずらして面付けすることで行う。
なお、印刷・製版分野の別の場面でも「クリープ」という同じ言葉が使われることがあり、そちらは刷版・印刷段階で画像の位置が見当から少しずつずれていく現象を指しており、中綴じの折丁厚みで生じるずれとは指している現象が異なる。ゴムや接着剤の用語としての「クリープ」(時間とともにひずみが増える現象)も別分野の定義である。中綴じの製本現場で「クリープ」と呼ぶのは、このうちどれとも完全には一致せず、折丁を重ねたときの厚みのずれを指す言葉として使われている。
関連語
参考
JIS Z 8123-3:2013(印刷技術用語―プリンティング用語)
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