印刷の便利帳。

印刷の現場から、
つくる人のそばへ。

クラフト紙

くらふとし Kraft Paper
記事内には商品紹介を含むリンクがあります。ご購入により当サイトに収益が発生することがあります。
クラフト紙の写真:細く裁断されたクラフト紙(緩衝材)
Photo: Art Aspirations / Flickr (CC BY 2.0)

クラフト紙とは、繊維の長いクラフトパルプを原料とした強度の高い紙の総称で、漂白工程を行わないため茶色みを帯びており、包装紙や封筒、段ボールの材料などに広く使われる。

目次

もう少し詳しく

クラフトパルプを原料にした強い紙の総称であり、両更クラフト紙・筋入クラフト紙・片つやクラフト紙などの種類があるとされる。名称の「クラフト」はドイツ語で「強さ」を意味する語に由来し、クラフト法と呼ばれる化学パルプ製造工程で得られる、繊維の長いクラフトパルプを原料とすることで高い引っ張り強度を実現している。一般に流通しているクラフト紙は漂白を行わない「未晒(みざらし)」のものを指すことが多く、この漂白剤を使わない工程こそが、クラフト紙特有の茶色い色合いの由来となっている。漂白の程度によって「未ざらし」「半ざらし」「さらし」といった種類に分けられ、漂白したクラフトパルプを用いた白色の紙は「晒(さらし)クラフト紙」と呼ばれ区別される。

未晒クラフト紙は、光沢がなくざらざらとした質感を持ち、強度が高く破れにくい一方で単価が比較的安いため、重袋用・軽包装用の包装紙や紙袋、いわゆる「茶封筒」、段ボールのライナー材といった、強度が重視される用途を中心に使われてきた。片面に光沢を付けた加工を施したものは「ハトロン紙」とも呼ばれる。近年では、その素朴で自然な風合いやナチュラルな印象から、包装資材だけでなくパッケージデザインやショップの什器など、意匠面での魅力を活かした使われ方も増えている。ただし表面に凹凸があるため、ロゴや文字などシンプルな印刷には向く一方、写真など細部の再現性が求められる印刷には不向きとされる。

なお、食品の一次包装など衛生面での配慮が必要な用途では、古紙を原料に含むクラフト紙をそのまま使うのではなく、接触面にラミネートやコーティングを施した上で使用されることが一般的である。

関連語

板紙/再生紙/包装紙

参考

JFPI 印刷用語集(日本印刷産業連合会)/JIS P 0001:1998 紙・板紙及びパルプ用語/長崎県印刷工業組合 印刷用語集

この記事は役に立ちましたか?

更新 2026年10月4日

YouTubeで開く
目次